神明神社・石神さん「女性の願いを1つ叶える」その力とお礼参り

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清明神社・石神さん
 

この記事は、石神さん(神明神社)の参拝と 伊勢神宮外宮・内宮バスツアーの紹介記事です。

伊勢神宮の外宮と内宮を訪れる2つの日帰りバスツアープランがあります。
(夜出発して次の日の夜に帰る日帰りバスツアーです)

【プラン1】伊勢神宮・外宮〜夫婦岩〜月讀宮〜伊勢神宮・内宮
【プラン2】伊勢神宮・外宮〜伊雑宮〜石神さん〜伊勢神宮・内宮

どちらのプランも、最初は伊勢神宮・外宮を訪れ、最後は伊勢神宮・内宮になります。
【プラン1】のツアーレポートは、お手数ですが次の記事をお読みください。

伊勢神宮で、神道の原点、心に触れる

今回は、【プラン2】のバスツアーに参加してきましたが、伊勢神宮の外宮と内宮のレポートは上の記事をお読みください。

今回のレポートでは、女性に大人気の「石神さん」を詳しく取り上げたいと思います。伊雑宮(いざわのみや)にも、簡単に触れます。

 

驚き、11日間でこんなに!石神さんのお礼参りのお札

石神さんへのお礼参りのお札
これが12月分、まだ11日間のお礼参りのお札です(12月12日に参加)。ざっと200以上もお札がかかっています。こんな神社、とても珍しくはありませんか?

石神さんのお礼参りのたくさんのお札
  • 見守っていただき、ありがとうございました。
  • 夢を叶えていただき、本当にありがとうどざいました。
  • 無事に娘を授かることが出来ました。有難うございました。
  • 希望した年収を得られるようになりました。今後も何事にもはげみます。
  • 病気を治す事ができました。ありがとうございました。
どこの神社にも絵馬はかかっていますが、お礼参りのお札はかかっていません。これが、石神さんのご神徳であり、女性の願いを1つだけ叶える実力なのです。

また、石神さんへの願いは「1つ叶ったらそれでおしまい」というわけではありません。お礼をした後に、また1つお願いをすることができます。
だから、リピーターも多く、年間20万人もの方が参拝なさるのも納得です。

芸能人の方も、多く参拝されているようです。なかでも、2004年8月、アテネオリンピックの女子マラソンで優勝した野口みずきさんは、お守りを身につけていたといいます。
この他にも、DAIGOさん、オセロ松嶋尚美さん、藤原紀香・片岡愛之助さん、ウド鈴木さん、益子直美さんなどの名前もあがっています。

 

えっ、送っても叶うんだ! 石神さんのお守り「ドーマン・セイマン」

石神さん
ご神体の石は、賽銭箱の後ろ奥に鎮座されています。(写真では、中央の暗くなっている部分)

 石神さんのお守り「ドーマン・セイマン」
石神さんに参拝にこられない方は、誰かにお願いして郵送用のお守りを買ってきてもらい、郵送でお願いすることができます。
「相差石神奉賛会 石神さん」宛名が書いてある専用の封筒の中には、「ドーマン・セイマン」のお守り祈願用紙1枚が入っています。切手代だけがかかるだけですので、とても良心的ですね。

石神さんのご神体は神武天皇の母、玉依姫命(たまよりひめのみこと)。
袋の中には、玉依姫命の強いご加護があるように「玉依姫御守」のお札が赤い生地で包まれています。口紐は、願いが叶うよう『叶い結び』で固く結ばれています。カッブルの方は、ペアで持たれることをおすすめします。

 

「ドーマン・セイマン」とは?

海女が磯着にしるす魔除けのまじない。イボニシ貝から取れる分泌液を松葉などを筆にして磯着に描きます。
「星」は一筆書きでかけることから、海の底に潜っても元の海上に戻れることから。
また「格子」は、神の目はどこからでも見ていることを表しています。格子の別説では、出入り口がわかりづらい=魔物が寄り付かないとも言われています。セイマンは安倍晴明より、ドーマンは晴明のライバル蘆屋道満から。

石神さんと記帳台
 

石神さんへの参拝手順

1.記帳台にある祈願用紙(無料)に、1つの願いごとと名前を書く。
2.祈願用紙は折りたたんで、賽銭箱の左右の「願い箱」に入れる。
3.2礼2拍手1礼し、参拝する。

真珠がついた御守りストラップ
手作り御守りストラップもあります。小さな真珠が付いていて、とても可愛いのでOLやお子さんのお土産にいかがでしょうか。

 

海女おみくじ中吉で「入食」って、大吉じゃないの?

海女おみくじ 海女おみくじ中吉で「入食」
「入食(いれぐい)」って釣りの用語ですよね。餌を付けた鉤(はり)を水中に入れると、すぐに魚がかかることをいいます。ということは、すぐ願いが叶うってことで、これは大吉ではないでしょうか。

おみくじをよく見ると、
【恋愛】ご縁がありすぎて困りそう。
【健康】好調。イセエビを食べると、さらに好調が続く。
【金運】予想外の収入がある。
と、あります。

これが中吉なら、大吉にはどんなに良いことが書いてあるか気になります。でも、大吉が出るまでおみくじを引くことは、基本NGですよね。でも。気になるな〜。

でも、どうして石神さんには、こんなにも女性の願いを叶える力があるのでしょうか。
ご祭神の玉依姫命(たまよりひめのみこと)って、どんな神様なのか、気になりませんか。

 

なるほど、女性の願いを叶える石神さんのご祭神・玉依姫命のご性格

『古事記』によると、山幸彦(やまさちひこ)の奥さんが豊玉姫(とよたまひめ)。その妹さんが玉依姫で、石神さんです。この姉妹の父は、海の神様で綿津見大神(わたつみのおおかみ)といいます。

ある日、出産のために、お姉さんの豊玉姫は夫の山幸彦のところにやってきます。山幸彦は、兄・海幸彦に釣り針を返しに陸に帰っていたのです。

豊玉姫「あなたの子供ができ、もうすぐ出産日になります」
山幸彦「では、産屋を建てましょう」
豊玉姫「でも、私が出産する時は、海にいた本来の姿になってしまいます。

    だから、決して産屋を覗かないでくださいね」
山幸彦「決して、覗きません」

産屋がまだ完成しないうちに、豊玉姫は出産することになりました。

豊玉姫「ああ〜、うぉー。ひぃ〜〜〜〜」

豊玉姫のあまりの声に、山幸彦は心配になって、つい覗いてしまったのです。そして、

山幸彦「わ〜〜〜〜っ!」

山幸彦は産屋から逃げ出してしまいました。
なぜなら、豊玉姫の姿は本来は海の生物で、山幸彦には海の化け物に見えてしまったからです。

 

姉・豊玉姫から子を託された妹・玉依姫

豊玉姫は本来の姿を夫に見られたことを恥じ、実家の海に帰ってしまいます。しかし、子供のことが心配で、妹の玉依姫に託したのです。

玉依姫は、山幸彦に対する姉・豊玉姫の悲しい恋心に感じ入り、また、子供に対する姉の愛情もよくわかる優しい気立てだったのでしょう。姉から託された子を大切に育てることにしました。この性格が、そのまま石神さんの性格で、女性の願いを叶え、子供を授ける神様になったのではないでしょうか。

また、山幸彦も妻の本来の姿を見た時は驚きましたが、その後は後悔したのでしょう。豊玉姫と和歌で、お互いの気持ちを詠んでいます。

豊玉姫 「赤玉は 緒さへ光れど 白玉の 君が装し 貴くありけり」
(……真白な玉のように、あなた様は貴くていらっしゃいます)

山幸彦 「沖つ鳥 鴨着く島に 我が率寝し 妹は忘れじ 世の悉に」
(……私が添い寝した妻を忘れることはないだろう)

玉依姫は、山幸彦と姉・豊玉姫の子、つまり甥っ子と結婚します。二人の子が初代天皇の神武天皇です。

神明神社・鳥居
ここで、1つ注意があります。
説明は石神さんを先にしましたが、まずは神明神社に参拝してから、石神さんに願うのが順番です。間違わないでくださいね。

神明神社
 

「立入禁止」区域から神明神社の御本殿を見られた!

今回のツアーでは、添乗員・澤田さんに大変お世話になりました。澤田さんはこの神明神社の神職さんと知り合いです。それで、神職さんから10分ほど参拝のことなど解説していただきました。そして、拝殿の横の先は立ち入り禁止なのですが、今回は特別にそこに入らせていただき、拝殿の裏にある本殿を見せていただきました。

神明神社の本殿
この神職さん、従来の慣習にこだわらず、進んで新しいことをしようとなさる方です。本殿を近くから参拝できるように本殿の裏に参拝できる場所を作っている途中でした。どこの神社も、参拝するのは拝殿からで、その奥にある本殿はなかなか近くからは見られません。

神明神社・本殿裏の参拝所
出雲大社の神が拝殿の方を見ていなくて、横(西)を向いていることから、西に賽銭箱があります。そのことから神職さんはヒントを得て、本殿をすぐそばから、裏からでも見て欲しいと考えられたそうです。

神明神社・26柱のご祭神の名 神明神社の拝殿の中
また、神明神社には天照大神をはじめ二十六柱の神々が祀られています。その神の名が全部書かれた額が拝殿の中に飾ってあるのですが、その額の撮影も許可してもらいました。さらに、拝殿の中から本殿を見る撮影も許可してもらいました。

 

森とご神木(ご親木)を大切にする神明神社

もう一つ興味深い神職さんのお話がありました。それは、神社発祥の地には森とご神木にふさわしい立派な木が多いといいことです。神明神社の裏(立ち入り禁止)の森も見せていただきました。ここには、椎の木が自由に枝を伸ばし育っている森本来の姿がありました。

むかし、この国は深い森におおわれ、そこには太古からの神々がすんでいた。
ジブリ映画『もののけ姫』の一番冒頭にこう表明されていました。

神明神社の裏の森 神明神社の裏の森
添乗員の澤田さんのお話では、ご神木は「ご親木」とも表記されたそうです。なるほど、ご神木には我々を心から癒す親心が感じられます。だから、人はご神木を見ると、触れたがるのかもしれません。
また、この神明神社には、小学生が植えた小さな木もあります。(写真下:木を植えた日が書かれています)

小学生が植えた記念の印
 

『長寿の館』のクスノキの枯れ木

そして、拝殿から見て右前にある『長寿の館』にあるクスノキの枯れ木にはびっくりしました。

長寿の館 『長寿の館』のクスノキの枯れ木
立て札にはこう書いてあります。

この神木は楠木の枯木であります。
「諸国誌草稿」によれば、長さ約6.7メートル、周り約14.7メートル、径3.6メートルと記されており、八畳敷きの大きさであることがうかがえます。
(中略)
現在まで幾星霜を重ねた楠木を郷人(さとびと)の長寿の守りとして、永く保存するため「長寿の館」と名づけ覆屋社を建てたものであります。
また、枯木を支える中央部の柱は楠木で、長さ3.67メートル周り1.56メートルあり、伊勢神宮より神事用御用材として交付されたものてあります。

【覆屋(おおいや)】社殿等を保護するために設けられている建物

境内に植えられた木
そういえば、伊勢神宮にはご神木という概念がありませんが、神社発祥の地に水とご神木は大切と、外宮にて添乗員・澤田さんの説明もあったことを思い出しました。
外宮の水を供給する下御井神社(しものみいのじんじゃ)の近くにも、しめ縄で囲ったご神木らしき木があります。神職さんに
「これはご神木ですか」と聞いてみました。
「ご神木ではありません」
との神職さんの返答でした。

また、知らなかったですが、「神社の石・木など持って帰ると、良くないことが起こると言われています」。
神明神社のお白石 「今は昔 かつて こども(今は大人)の方々もどうぞ」
こどもみくじ
 

神明神社の御朱印・「帝王紫」の落款の由来

海女さんはイボニシ貝から取れる分泌液、「帝王紫」ともいわれる貝紫で守護のまじない「ドウマン・セイマン」を磯着に描きます。そのことからこの「御朱(紫)印」にもその「ドウマン・セイマン」の色を表現し、朱色ではなく貝紫色にて押印しているとのことです。

神明神社の御朱印

 

石神さん唯一のお土産屋・中辰商店「あらめ」

神明神社・石神さんへの参道の脇には、現役海女さんが開いているお店がいくつあります。今回は雨でしたので、商品がなかったのが残念です。

海女さんですから、普段はサザエやアワビ、海苔などが安く売っているのではないでしょうか。また、海女さんが実際に貝など焼いてくれて、そこで食べられれば言うことなしです。

海女の店 海女の店
そんな中で、唯一の海産物のお土産やさんが「中辰商店」。このお土産屋の前を左に数分行くと、神明神社・石神さんです。

石神さん唯一のお土産屋・中辰商店 相差(おうさつ)あらめ 中辰商店のお土産で聞いたことがなかったのが伊勢志摩の特産品「相差(おうさつ)あらめ」。「あおさ」ではありません。見た目は、ワカメみたいな感じ。でも、ワカメみたいに大きいままでは硬くて食べられませんので、大きいままでは販売していません

細く切って、乾燥させて売っています。煮物やサラダ、あえ物に使います。「こんにゃく」にも入っています。あのこんにゃくの黒い点々は、細かいアラメやヒジキだそうです。

 

伊勢神宮内宮の別宮「伊雑宮(いざわのみや)」

10社ある内宮別宮の中で荒祭宮、月讀宮、瀧原宮に次ぐ順位にあたります。「磯部の宮」「磯部の大神宮さん」とも呼ばれています。

伊雜宮 伊雜宮
【ご祭神】
天照坐皇大御神御魂(あまてらしますすめおおみかみのみたま)
【ご由緒】
垂仁天皇の御代の約2000年前、(内宮)皇大神宮ご鎮座の後、御贄地(みにえどころ)を定めるため、倭姫命が志摩国を回った後、伊佐波登美神(いざわとみのみこと)が豊かな稲を奉り、この地に社を造営しました。
(倭姫命世紀より)

 

伊雑宮の御朱印

伊勢神宮の外宮・内宮・別宮の御朱印は、みな参拝日と落款のみのシンプルさです。

伊雜宮の御朱印

伊雑宮にも、すごい木がありました。それにしてもこのカブみたいなコブはすごいですね。

伊雜宮
 

こちらのツアーに参加するにはコチラ

石神さん(神明神社)の参拝と 伊勢神宮外宮・内宮バスツアー

 

神明神社・石神さん、終わりに

神様を信じるか、信じないかは、いつも心の片隅にあります。
しかし、石神さんのお礼参りのお札を前にしては、「女性の願いを1つだけ叶える」実績は確かなもの。これだけの感謝の言葉を目の前にすると、信じるか信じないかを考えるのはもう意味がありません。

そして、男としては「男性の願いを1つだけ叶える」神様を祀る神社があって欲しいと思いました。「それなら、スサノオや建御雷神(タケミカヅチノカミ)を祀っている神社があるではないか」と言われそうですが、このような神様は「社会の中で勝ち抜く」ご神徳が多いです。

つまり、「もう少し優しくなりたい」「ついカッとなる性格を改めたい」「闘争心を抑えたい」といった男の願いを叶えてくれる神様がいてくれたらと思ってしまいました。

 

※当記事の内容は個人の感想を含み、諸説ある話の1つを基に作成されているため客観的な事実を表すものではありません。
また、特定の説を支持したり、異なる説を否定したりするものではないことをご了承ください。
なお、内容についてのご質問はお受けいたしかねます。

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