三峯神社・秩父神社・宝登山神社の三社を1日で巡る

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秩父三社(三峯神社・秩父神社・宝登山神社)参拝ツアーの画像

この記事は 秩父三社(三峯神社・秩父神社・宝登山神社)参拝ツアー の紹介記事です。


私は埼玉県出身ですが、パワースポットの強い三峯神社が秩父にあるとは知りませんでした。2月9日、『アンナチュラル』出演の俳優・井浦新さんが『スマイルすきっぷ』[西武秩父]でスマイルチャージ!【TBS】に出ていて、三峯神社の「氣守」をいただくのを見て、


「えっ、埼玉にも有名なパワースポットがあったんだ」

と思い、この日帰りバスツアーに参加しました。2018年2月27日(火)の秩父は、まだ寒さが厳しく、荒川も氷結していました。

 

三峯神社の超強力お犬様パワースポット


〈祭 神〉イザナギノミコト、イザナミノミコト
〈御神徳〉開運成就、夫婦円満、厄除け一般

【由緒】東征中のヤマトタケルが回った東国を巡幸されたタケルの父・景行天皇が、雲取山・白岩山・妙法ヶ岳の3つの峯が美しく連なることをお聞きになり、「三峯山」と名付け「三峯宮」の称号をたまわりました。


 

三ツ鳥居から始まる三峯神社ご参拝

秩父市営駐車場でバスを降りてから3分ほどで、珍しい三ツ鳥居に出ます。右に「神徳」左に「無邊」のお犬様が参拝する人をしっかりと見張っています。

三ツ鳥居をくぐると、木々に覆われた参道は午前中ということもあり、寒いくらいですが、心身ともに清浄にしてくれます。


三ツ鳥居から5分ほど歩くと、右に遥拝殿、正面の小丘にヤマトタケル像、左に随身門に分かれる交差点に出ます。遥拝殿に上がると、三峯神社・奥宮がある妙法ヶ岳を眺められます。正面の小丘の上にあるヤマトタケル像は、5.2mあります。

左に曲がり、随身門から入ると5分ほどで三峯神社・拝殿に出ます。拝殿の両脇に樹齢800年の(畠山)重忠杉が気を放っているかのように伸びています。

「なぜこんなにも赤が使われているの?」と思うほど、拝殿の装飾は豪華絢爛です。


ところで、拝殿左下に、水が龍神になって現れたという模様があります。この龍は、2012年の辰年から浮かび上がったそうです。縁起物だとされて、これを写真に撮って待ち受け画像にすると良いことが起こるそうです。

(下の写真1枚目)拝殿の裏に小さな本殿があります。さらに右手の方へ行くと、(下の写真2枚目)祖霊社・国常立神社と(下の写真3枚目)日本武神社・伊勢神宮・小さな摂末社が並びます。


 

4色ある氣守は、いつでもいただけます。

拝殿の左方面に作務所があり、まず御朱印をもらいました。毎月の朔日(1日)の「白い氣守(2,000円)」ではありませんが、ピンク・赤・青・緑の氣守(各1,000円)は、いつでもいただけます。私は、ピンクと緑をお借りしてきました。氣守は、三峯神社では一年後お返しする習わしですから、お借りするといったほうが適切ですね。


毎月の朔日(1日)は、ものすごい混雑になるそうです。バスで三峯神社に行くだけでも、通常1時間のところで3〜6時間もかかるそうです。朔日(1日)のみにいただける「白の氣守」は、それほど人気があります。お姉さんが浅田真央さんに贈ったことで人気に火がつきました。

作務所のとなりが宿泊施設の興雲閣です。ここでは、有料ですが温泉に入ることができます。興雲閣の裏手にはさらに先から回りこまなければ行けないのですが、鐘楼があります。すぐ脇に天然記念物の「三峯モミ」も植わっています。ここから、見渡す景色は、秩父ならではの渓谷が見渡せます。
※神社にはもともと鐘楼はありませんが、神仏混淆の時代の名残です。


 

あなたは誰と縁を結びますか?

光雲閣から3分ほど行くと「えんむすびの木」があります。最初、説明の「2枚の紙に名前を書いて〜」がわからず、1枚に2人の名前を書いた2枚の紙を納めてしまいました。直後「アッ、2枚の紙に男女それぞれの名前を書んだ」とわかりました。でも、書き直すのも変かなと思い、そのままにしておきました。
写真では、建物の上に見えるしめ縄が巻いてあるのが「えんむすびの木」です。モミとヒノキの木が寄り添い一つになっています。


 

三峯神社、最強のパワースポット遠宮・お仮屋神社

さらに歩いていくこと1分で、お仮屋神社に出ます。お犬様(オオカミ)です。ここが、三峯神社では一番強いパワースポット処と言われています。参拝後、建物の周りを一回りします。

由緒では、ヤマトタケルが東征の帰り道に初めて三峯神社を祀られた時、道案内を務めたのがこのお犬様です。その忠実さと勇猛さによって、三峯神社の御眷属に定められたと伝えられています。 「御眷属」とは、仏教用語で親しく従う者という意味です。

三峯神社ホームページ

三峯神社から1時間10分ほどで、次の秩父神社です。

秩父神社には「お元気三猿」などの彫刻が豊富


〈祭 神〉ヤゴコロオモイノカネノミコト、チチブヒコノミコト他
〈御神徳〉知恵・学業成就、鬼門守護、子宝・子育て


一の鳥居から神門(写真・下)に入り、右に御神木の大銀杏(イチョウ)があります。樹齢は推定約400年。銀杏の太い幹の前に小さな木も生えています。

宮司さんに「この小さな木には、何か意味がありますか?」と尋ねたら、
「単なる雑木のネズミモチです。意味があって植えたのではありません。自然に生えてきたで、そのままにしていいます。雑木は寄生虫みたいなもので、大きな木の養分を吸います」
聞いてみないとわからないものですね。

水に浸すと浮かび上がる「水占」
秩父神社には、変わったおみくじがあります。「水占」(200円)です。このおみくじは、水に浸すと運勢が出てきます。また、木に結んでもいいのですが、持って帰れるようにビニール袋が用意されていました。武甲山の伏流水を流している場所があり、ここで浸します。

秩父神社最大の魅力、拝殿・本殿の東西南北の彫刻群


「お元気三猿」をはじめとした素晴らしい彫刻が、秩父神社の東西南北の壁を飾っています。

東:つなぎの龍/西:お元気三猿/南:子育ての虎/北:北辰の梟(フクロウ)

東:つなぎの龍(伝 左甚五郎・作)
その昔、秩父札所十五番少林寺近くに、「天ヶ池」という池がありました。その池に棲みついた龍が暴れた際に、必ずこの彫刻の下に水溜りができていました。そこで、この彫り物の龍を鎖で繋ぎ止めたところ、龍は現れなくなったという伝説が伝わっています。この伝説に語られた「つなぎの龍」の姿なのです。四神:青龍・朱雀・白虎・玄武での東北(表鬼門)を守護する青龍にあたります。


西:お元気三猿(左甚五郎・作)
日光東照宮の左甚五郎・作「見ざる・言わざる・聞かざる」三猿は、とても有名です。が、同じ左甚五郎・作「よく見・よく聞いて・よく話そう」のこのお元気三猿は、ほとんど知られていません。
私もこの秩父三社巡りに参加して、「えっ!こんな三猿があったんだ〜」とはじめて知りました。とても、積極的な三猿です。「よく見」猿の目が、怖いぐらい見開いています。


南:子育ての虎(伝 左甚五郎・作)
徳川家康は、寅の年・寅の日・寅の刻生まれ。それにちなんだ彫刻です。子虎とたわむれる親虎の彫刻は、左甚五郎が家康公の威厳とご祭神を守護する神の使いとして彫刻したものと伝えられています。当時の狩野派では、虎の群れの中に必ず一匹の豹(ひょう)を描くことが定法とされていたことから、母虎があえて豹として描かれているのが特徴です。
【親の心得】
赤子には肌を離すな 幼児には手を離すな
子供には眼を組すな 若音には心を離すな

北:北辰の梟(フクロウ)
梟は知恵のンンボルです。体は正面のご本殿に向き、頭は正反対の真北を向いて昼夜を問わずご祭神をお守りしています。
秩父神社のご祭神である妙見様(妙見菩薩)は、北極星を中心とした北辰北斗の星の信仰で、この梟の見ている方角に妙見様が出現することからも、ご祭神と特に緑りの深い瑞鳥であるといわれています。
梟は、また「フクロウ=不苦労」に通じ、幸せになれます。

秩父神社ホームページ


秩父宮妃殿下が植えられた乳銀杏もありました。


秩父神社の鳥居から約5分で、地場産業センター。ここで、お土産を買うことや簡単な食事ができます。お土産のオススメは、とんみそ・秩父豚肉味噌漬です。私は、岩魚ずしに興味がありました。が、お腹がいっぱいで買わず、後で後悔しました。

地場産業センターから、秩父では有名な岩畳のある長瀞にある宝登山神社に向かいます。約30分ほどです。

宝登山神社の名は「火止山」から


〈祭 神〉オオヤマヅミノカミ、ホムスビノカミ、神武天皇
〈御神徳〉農業一般、炎や火にまつわること、学業成就、合格祈願


(宝登山神社御由緒物語から)
清らかなふもとの泉で「みそぎ」をしたヤマトタケルが山に登っていくと、行く手を火の波に阻まれました。タケルと兵は草を剣で払い、枝を切って猛火と戦いました。しかし、火の渦に巻きこまれて脱出することができません。

もはや命が尽きるかと思われたその時…

白い影、黒い影が荒れ狂う火を消し止めようと大活躍し、火は消えました。影は犬たちでした。犬はタケルたちを頂上に案内すると、姿が消えました。頂上からは悠久の天地が眺められました。タケルは、この山を「火止山(ホドヤマ)」と名付け祀られました。


宝登山神社には拝殿と本殿が分かれてなくご本殿のみです。この本殿正面の上の三龍の彫刻がとてもリアルで迫力があります。

また、今回は時間の関係で、ご本殿の左の壁しか見ず、浮き彫りは1つしか見られませんでした。その1つが下の写真「長坂坡に戦う趙雲」です。劉備玄徳と諸葛孔明が一番信頼していた趙雲。愛馬白龍に乗って劉備の子・阿斗を懐に入れて守り奮闘したことは、三国志のなかでも特に有名です。敵の大将・曹操さえも、たった一騎で多くの敵の中を駆け抜けていく趙雲を褒め称えました。

この他にも「赤兎馬を駆る関羽」「黄石公と張良」「西王母と東方朔」など、中国故事の名シーンがあるそうです。見たかったな〜。
【参照】https://4travel.jp/travelogue/10979937?page=4


本殿の左後ろに、学業成就・合格祈願の天満天神社があり、その隣上に宝玉稲荷神社。この稲荷神社・正面の坂を下っていくと客殿・玉泉寺に出ます。その前を通って、下ってくると「相性乃松」に出ます。これで、宝登山神社の境内を一周したことになります。ゆっくり歩いて30分ほどです。


相生乃松(町指定天然記念物)
昭和天皇の御成婚を奉祝し、皇室の御繁栄を壽(ことほ)ぎ奉り当時の野上・樋口両青年団が、近郷の山から植栽したもの。
北に植わるクロマツは男(雄)松といわれ、南に植わるアカマツは女(雌)松といわれてます。

宝登山神社ホームページ

終わりに

秩父三社の拝殿や本殿には彫刻が多く、色も派手で豪華絢爛な美術品が豊富です。もっと下調べをしておけば、たくさんのことがもっと学べ、深く鑑賞できたことと思います。

パワースポットが目的でしたが、思わぬ美術鑑賞もできた有意義な日帰りバスツアーでした。
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当記事で取り上げたツアーはこちら
秩父三社(秩父神社・宝登山神社・三峯神社)ツアー 

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