香取神宮はなんの神様を祀っているの? 経津主大神とご利益、主な見どころをわかりやすく解説

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勝運と守護をもたらす剣の神を祀る香取神宮
香取神宮は、千葉県香取市にある下総国一宮です。

全国に約400社ある香取神社の総本社で、鹿島神宮・息栖神社とあわせて東国三社の一社としても知られています。

ご祭神は、国譲り神話に登場する経津主大神(フツヌシノオオカミ)。剣の力を象徴する神として伝えられ、今も勝運や交通安全、災難除けなどを願って多くの人が参拝に訪れます。

一方で、初めて参拝する方にとっては、

・香取神宮はなんの神様?
・どんなご利益があるの?
・一之鳥居や要石はどこ?
・御朱印やお守りは?

など、気になることも多いのではないでしょうか。

この記事では、香取神宮の基本情報、ご祭神、ご利益、見どころ、御朱印、お守りまで、初めての方にもわかりやすくご紹介します。

香取神宮の基本情報

まず、参拝前に知っておきたい香取神宮の基本情報を表で整理します。
項目 内容
神社名 香取神宮
所在地 千葉県香取市香取1697
社格 下総国一宮
ご祭神 経津主大神(フツヌシノオオカミ)
主なご利益 勝運、交通安全、災難除け、心願成就、家内安全、安産など
主な見どころ ①鳥居河岸(津宮浜鳥居:一之鳥居) ②朱塗りの大鳥居(二之鳥居) ③玉砂利の表参道 ④総門と丹塗りの楼門 ⑤拝殿と本殿 ⑥ご神木と三本杉 ⑦奥宮と要石
関連する巡り方 東国三社巡り、鹿島神宮・息栖神社とあわせた参拝
創建は神武天皇十八年と伝えられ、古くから朝廷や武家の崇敬を集めてきました。また、平安時代に成立した『延喜式』によると、江戸時代以前から「神宮」と称されていたのは、伊勢神宮・鹿島神宮・香取神宮の三社だけだったとされています。

>>香取神宮[公式サイト]https://katori-jingu.or.jp/

香取神宮のご祭神は経津主大神

香取神宮は、経津主大神(フツヌシノオオカミ)をお祀りする神社です。

経津主大神は、鹿島神宮のご祭神の武甕槌大神(タケミカヅチノオオカミ)に比べると、どのような神なのか具体的に語られる機会はあまり多くありません。

しかし神話をたどると、経津主大神はただの「武の神」というだけではなく、剣の力を帯び、乱れたものを断ち切り、国の秩序を整える神として描かれていることがわかります。

経津主大神の名と剣の神格

香取神宮のご祭神は経津主大神
経津主大神の「フツ」という名は、刀剣で物を断ち切る鋭さや、そのときの音を表す言葉だと考えられています。

そのため経津主大神は、剣そのものの力を神格化したような神として受け止められてきました。さらに、魔を断ち切り、主君たるお方を守る神という意味に解されることもあります。

『日本書紀』の一書では、経津主大神の誕生はこう記されています。

伊弉諾尊(イザナギノミコト)が母である伊弉冉尊(イザナミノミコト)を死なせた火の神・軻遇突智(カグツチ)を切ったとき、ほとばしった血が天八十河中(あまのやそのかはら)にあった五百筒磐石(いほついはむら)を染め、そこから神が次々に化成したとされます。

最初に磐裂神(イワサクノカミ)、次に根裂神(ネサクノカミ)、次に磐筒男神(イワツツノオノカミ)、次に磐筒女神(イワツツノメノカミ)が生まれ、その子が経津主神とされています。

この伝承から見えてくるのは、単に剣から神が生まれたという話ではありません。

母を死なせた子をその父が切るという、強い怒りと復讐の力が背景にあり、その血から生まれた経津主大神には、剣の威力や神威そのものが受け継がれている、というのが『日本書紀』の意図だと考えられています。

経津主大神と出雲の国譲り

経津主大神と出雲の国譲り
経津主大神が特によく知られるのは、出雲の国譲りの神話です。

『日本書紀』によると、天照大御神は、葦原中国(地上の国)を天孫が治めるべきと考え、まず別の神々を遣わしました。けれども、二度続けてもうまくいきませんでした。そこで神々があらためて相談し、ふさわしい神として挙げられたのが経津主大神です。

経津主大神は、武甕槌大神とともに出雲へ下り、大国主神に国譲りを問いかけます。剣を逆さに突き立てて武威を示す場面は有名ですが、経津主大神の役割は、ただ力を見せることではなく、乱れた国を治める秩序を定めることにありました。

こうして国譲りが進み、経津主大神は日本の国を平定した神として伝えられます。

ただ、経津主大神は『古事記』には登場せず、『日本書紀』だけに登場する神です。

香取神宮を参拝するときは、武の神というだけでなく、剣の力を象徴する神、乱れを正す神、国の秩序を整える神として思い浮かべるといいでしょう。

香取神宮のご利益は勝運と交通安全

香取神宮は勝運でよく知られていますが、ご利益はそれだけではありません。

武の神を祀る神社として、勝負事や人生の節目に参拝する人が多く、交通安全、災難除け、家内安全、心願成就、安産など、幅広いご利益でも親しまれています。
願いごと 香取神宮と結びつく理由
勝運 経津主大神が国譲りで武威を示し、国を平定した神として伝えられているため
交通安全 古くから海上守護の神としても信仰されてきたため
災難除け 乱れや災いを断ち切る神として受け止められてきたため
心願成就 願いを成し遂げたいときに手を合わせる神として親しまれているため
家内安全 暮らしを守る神として広く信仰されてきたため
安産 古くから人生の節目を祈る神として崇敬されてきたため
香取神宮

香取神宮がパワースポットといわれる4つの理由

香取神宮がパワースポットといわれるのは、単に歴史の古い神社だからではありません。

ご祭神の力強い神格、本殿と奥宮の気配の違い、要石に伝わる神秘、そして老杉に包まれた神域の空気が重なり、ほかの神社にはない特別な印象をつくっています。

① 勝運と決意を授ける経津主大神

香取神宮のご祭神・経津主大神は、勝運の神としてよく知られています。ただ、香取神宮で感じられる力は、単に勝負に勝つためのものだけではありません。

経津主大神は、迷いを断ち切り、進むべき道を整える神としても受け止められてきました。そのため香取神宮は、勝負事の前だけでなく、人生の節目に気持ちを整えたいとき、決意を固めたいときにも手を合わせたくなる神社として親しまれています。

② 本殿と奥宮に感じる和御魂と荒御魂の違い

香取神宮の本殿には穏やかな和御魂(にぎみたま)、奥宮には力強い荒御魂(あらみたま)が祀られていると伝えられています。

そのため、拝殿や本殿では静かに心が落ち着くような空気を感じやすく、奥宮ではそれとは少し違う、引き締まった緊張感を覚える人も少なくありません。

③ 要石に伝わる地震鎮めの神秘

香取神宮を語るうえで外せないのが、要石の存在です。要石は、地震を起こす大鯰を鎮める石として古くから伝えられてきました。

鹿島神宮の要石と対になる存在としても知られ、ただの見どころではなく、神話や信仰の力が今も静かに残る場所として受け止められています。

④ 三本杉と老杉に包まれた神域の空気

香取神宮の境内には、樹齢数百年を超える老杉が立ち並び、特に三本杉ご神木は強い印象を残します。

この老杉の森がつくる静けさと重みが、香取神宮をただ美しい神社ではなく、気持ちを整えたくなる神域として感じさせる大きな理由になっています。

このように、香取神宮は玉砂利の表参道から総門、楼門、社殿、奥宮へと進んでいくにつれて、香取の森に包まれた空気が少しずつ深まっていくように感じられます。

 

香取神宮の見どころ7選

香取神宮を初めて参拝する方は、次の7か所を意識して回ると香取神宮の魅力がつかみやすくなります。なお、①鳥居河岸は境内から少し離れているため、別に立ち寄る形になります。

① 鳥居河岸(津宮浜鳥居)

香取神宮でまず印象的なのが、利根川沿いに立つ鳥居河岸(津宮浜鳥居)です。

ここは、かつて経津主大神が上陸した場所と伝えられ、古い参拝の入口でもありました。今も式年神幸祭では、この場所から御神輿をのせた御座船が出発します。

式年神幸祭は12年に一度、午年に行われる香取神宮の大祭です。鹿島神宮とのつながりを知ると意味がより深く見えてきます。

>>双宮守と式年神幸祭の関係を詳しく見る

香取神宮・一之鳥居

② 朱塗りの大鳥居(二之鳥居)

参道商店街を抜けた先に現れるのが、香取神宮の朱塗りの大鳥居(二之鳥居)です。ここからは、神域へ入っていく気持ちが自然と高まります。

朱塗りの大鳥居(二之鳥居)

③ 玉砂利の表参道

香取神宮の参道は、玉砂利を踏みしめながら進む、落ち着いた雰囲気が魅力です。

木々に包まれた道を歩いていると、足元の音や風の気配、神社へ向かう時間そのものが参拝の一部のように感じられます。

桜や紅葉の季節にはとくに華やいだ景色になり、香取神宮を代表する撮影スポットの一つです。

香取神宮・玉砂利の表参道

④ 鳥居から総門、丹塗りの楼門へ

香取神宮・三之鳥居から総門
香取神宮の表参道を抜けると、大きな鳥居(三之鳥居)、階段、総門へと続きます。そこからさらに進み、少し右に行くと楼門です。

楼門は元禄13年(1700)に造営され、国の重要文化財にも指定されています。丹塗りの美しさが印象的で、扁額は東郷平八郎の筆によるものです。ここをくぐると、いよいよ香取神宮の中心部・社殿(拝殿と本殿)になります。

香取神宮・楼門

⑤ 香取神宮の拝殿と本殿

香取神宮・拝殿
楼門をくぐると、正面に拝殿・本殿が一直線に並んでいます。黒漆を基調に極彩色を添えた社殿には、落ち着いた格の高さが感じられます。

本殿は元禄13年(1700)に徳川幕府の手によって造営され、屋根は檜皮葺で、国の重要文化財に指定されています。拝殿前が混み合っている場合は、本殿裏から参拝するとよいでしょう。

香取神宮・本殿

⑥ ご神木と三本杉

授与所前にあるご神木授与所前にあるご神木

境内でひときわ目を引くのが、社殿に向かって左横にある三本杉(写真下)です。

古木らしい力強さがあり、香取の森の深さを象徴するような存在です。写真ではわかりづらいですが、真ん中の木は折れていて、空洞になっています。

社殿に向かって左横にある三本杉


⑦ 奥宮と要石

香取神宮・奧宮
香取神宮の参拝でぜひ足を運びたいのが、奥宮と要石です。

奥宮は、経津主大神の荒御魂を祀るお社で、楼門から旧参道を西へ約100メートル進んだ場所に鎮座しています。

現在の社殿は、昭和48年の伊勢神宮御遷宮の折の古材によるもので、静かな空気の中に香取神宮の信仰の深さを感じさせます。

その近くにある要石は、地震を起こす大鯰を抑えるため地中深くまで差し込まれているとされる霊石です。

鹿島神宮の要石と対になる存在として知られ、鹿島神宮の要石が大鯰の頭を、香取神宮の要石が尻尾を押さえていると言われています。

また、わずかに露出した頭頂部は、香取では凸形、鹿島では凹形と伝えられています。

香取神宮・要石

香取神宮の御朱印は3種類

香取神宮では、通常「香取神宮」「奥宮」「要石」の3種類の御朱印を受けることができます。

授与される場所も分かれており、社務所では「香取神宮」の御朱印奥宮前にある社務所では「奥宮」と「要石」の御朱印を受けることができます。

通常の受付時間は、社務所が8:30~17:00、奥宮にある社務所が9:00~17:00です。ただし、時期や行事によって対応が変わることもあるため、参拝前に最新情報を確認しておくと安心です。

香取神宮の御朱印

香取神宮で受けたい主なお守り

香取神宮では、経津主大神のご神徳にちなむ授与品がそろっています。

2026年では最初に注目したいのが、鹿島神宮とあわせて完成させる12年に一度の双宮守です。写真で見比べると形や意匠の違いもわかり、両宮をめぐる意味がより深く感じられます。

>>鹿島神宮と香取神宮の双宮守とは?

鹿島神宮と香取神宮の合体双宮守鹿島神宮(左)と香取神宮(右)の合体双宮守

東国三社守(本体とご神紋):1,000円
下の三社の紋を入れて完成させます。

東国三社守(ご神紋):各500円

3つのご神紋により完成する東国三社守
錦守
香取神宮の定番のお守りです。

要石災難除守
要石に由来したお守りで、災難除けを願う方に向いています。

体育勝運守
武道やスポーツに励む方に親しまれる、香取神宮らしいお守りです。

むすび守り
ご縁や人との結びつきを願う方に選ばれています。

厄除・身代り守
厄除けや身の守りを願う方に選ばれています。

開運厄除守
開運と厄除けの両方を願う方に向いています。

香取神宮では、家内安全、商売繁昌などの御神札も授与されています。授与品の種類や頒布状況は時期によって変わることがありますので、参拝当日に授与所で確認すると安心です。

香取神宮の「参道商店街」の食事処とお土産

香取神宮の参道商店街には、鳥居へと続く参道に飲食店や土産屋が並んでいます。参拝後の食事や、お土産探しを楽しみたい方が立ち寄りやすい場所として親しまれています。

参道商店街

参拝後に立ち寄りたい食事処

亀甲堂
参道入口近くにある老舗です。手打ちそばや海鮮料理を味わえ、海鮮丼も人気があります。参拝後にしっかり食事をしたい方に向いています。

うなぎ割烹や洋食系の店
参道商店街には、うなぎ割烹や洋食系の店なども点在しています。昼食をとりたいときにも便利で、門前町らしい落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しめます。

亀甲堂

香取神宮らしいお土産

  1. 亀甲堂の「厄落としだんご」
    参道名物として知られるだんごです。参拝後に手軽に味わえる甘味として親しまれています。
  2. 梅乃家本店の「厄除け草だんご」
    参道の名物として知られる草だんごです。香取神宮らしい門前菓子を探したい方に向いています。
  3. 岩立本店の「わらび餅」
    特に知られた和菓子のひとつです。あわせて「芋娘」や「紫芋羊羹」など、佐原らしい和菓子も扱われています。
  4. 和茶房 うの
    草だんごを楽しめる立ち寄り先として知られています。参拝後に少し休憩したいときにも向いています。
  5. 地域色のある土産物
    七味、漬物、佃煮、地酒などのほか、千葉らしいピーナッツを使った土産物を扱う店もあります。
梅乃家本店

香取神宮へのアクセス

香取神宮へは、車でも公共交通機関でも向かうことができます。
  1. 車で行く場合
    東関東自動車道・佐原香取ICから近く、比較的アクセスしやすい立地です。
  2. 電車で行く場合
    JR佐原駅からはタクシー利用がわかりやすく、JR香取駅からは徒歩でも向かえます。
  3. ツアーを利用する場合
    鹿島神宮・息栖神社とあわせて巡る東国三社のバスツアーを利用すると、初めてでも参拝しやすくなります。電車やバスの細かな時刻を気にしすぎずに移動でき、東国三社を効率よく回りたい方にも向いています。
香取神宮を気軽に参拝したい方へ
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東国三社をまとめて巡りたい方は、次のバスツアーがおすすめです。
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東国三社を線で結ぶと、二等辺三角形になります。


香取神宮に関する5つのQ&A

Q1. 香取神宮の神様は誰ですか?

ご祭神は経津主大神です。『日本書紀』の国譲り神話に関わる武の神として知られ、古くから武神・軍神として信仰されてきました。

Q2. 香取神宮のご利益は何ですか?

勝運、交通安全、災難除けをはじめ、心願成就、家内安全、安産などで知られています。武の神を祀る神社ですが、それだけでなく、日々の暮らしや人生の節目を守る神社としても広く信仰されています。

Q3. 香取神宮の一之鳥居はどこにありますか?

利根川沿いの津宮鳥居河岸にあります。かつては、ここが香取神宮の入口のひとつで、経津主大神が上陸した場所とも伝えられています。

Q4. 香取神宮の御朱印は何種類ありますか?

通常は「香取神宮」「奥宮」「要石」の3種類があります。

Q5. 香取神宮の奥宮はどんなお社ですか?

奥宮は、経津主大神の荒御魂を祀るお社です。旧参道の中ほどにあり、香取神宮の中でも静かで印象に残る、最強のパワースポットとして知られています。

まとめ:香取神宮とは

香取神宮は、経津主大神(フツヌシノオオカミ)をお祀りする下総国一宮です。

全国に約400社ある香取神社の総本社で、古くは伊勢神宮・鹿島神宮と並び、「神宮」の称号で呼ばれた三社の一社としても知られています。

ご利益は勝運、交通安全、災難除けをはじめ、心願成就、家内安全、安産などに及び、今も多くの人に親しまれています。

また、鳥居河岸(津宮浜鳥居)、朱塗りの大鳥居(二之鳥居)、玉砂利の表参道、総門と丹塗りの楼門、拝殿と本殿、三本杉、奥宮、要石など、歩きながら香取神宮らしさを感じられる見どころがそろっています。

参拝前に基本を知っておくと、現地での時間がより充実したものになるでしょう。

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※当記事の内容は個人の感想を含み、諸説ある話のひとつを基に作成されているため客観的な事実を表すものではありません。 また、特定の説を支持したり、異なる説を否定したりするものではないことをご了承ください。 なお、内容についてのご質問はお受けいたしかねます。

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